今日は7月13日月曜日です。
今日の一言
“制約が最優先の目的になってしまうと、
組織形成の真の 目的から注意がそれてしまう”
(原典: David Hoyle )
少々、固い文章ですが、要はこういうことです。
- 組織(会社、企業、団体)にはなんらかの目的がある それをミッションとかいうその目的のために、組織が形作られる(はず)
- しかし、その目的達成には、いろんな障害や制約がある
- そこで、その障害や制約を取り除くことに、目線がいきやすい
- すると、なぜかその障害や制約の除去が、目的化する
- すると、組織の本来の目的からはずれてしまう
ということのようです。
例えば、
- お客様に満足をいただき、長生きできる会社でありたい
- しかし、満足いただくために、○○というリスクがある
- すると、その○○というリスクを回避することが目的化する
- すると、例えば、“今期の目標は、○○を削減する”
ということのようです。ある意味、良く見かける光景かもしれません。
人間は良点よりは“欠点”を見つけることが得意な動物です。(生き物としての危険回避からきている) するとその“欠点”の除去が大事になる。 リスクは取り払わないといけません。
しかし、その結果、組織のエネルギーは、その“欠点”除去に向かいます。組織のカタチ、制度、顧客との関係、取引業者との関係もすべて“欠点”除去に向かう。。。
すると、組織のあり方が、本来の“お客様に満足を いただく”という姿勢から、次第に離れていくということがおきる 。
例えば、 本来はここはお客様の満足のためにもう一歩やるべきことがあると思っても、そこに、リスクが感じられれば、“あぶない橋はわたらない”という判断がされる組織になってしまうということを示唆しているようです。
最終的には、“欠点の除去”、“リスクの回避”が組織を動かし、そのための組織の制度、システムがつくられていく。。。そんな時は、本当の目的の“お客様の満足による、自社の長生き”が霞んでしまっている、ということのようです。
自分自身が取り組んでいることがあったとして、それは 本来の目的に向かっているのか、あるいは、それに対する制約を取り払うこと(だけ)に向かっているのか。
そんなことをさらっと振り返ることも良いかもしれませんね。
この現象は、個人にも当てはまるのかもしれません。
もちろん、そのようなことがとても大事なのですが、 本来はその課題達成を通じた先を見据えることが大事かもしれませんが、おもわず、その課題を克服することにエネルギーを注ぐ。すると、その課題をなんとか達成すると、次の課題を探さないといけなくなるようです。
そして、“目指したいこと”、すなわち本当の目標や目的を考えているときは、目線は“外向き”になっている はずなのが、制約を見ているときは、その制約のためにできていない“自分”に目がいきやすい、すなわち、目線は“内向き”になっていることも、多いのかもしれません。
すると、もつべき目線の向かう先は、制約をうけているできていない自分ではなく、本来自分が目指す目的、使命ということのようですね。
今日も一日、わが職場・わが社、また、自分自身が 日々“課題”と考えていることは、本来の目的(使命)達成のことなのか、あるいは自社、自分に課せられている制約のことなのかを自分の目線が、外に向いているのか内側に向いているのか、という点から振り返り、まずは“本来、何をしたいのか、実現したいのか”をいう大きな問いを目線に外に向けながら、自社、自分に問いかけるささやかな勇気を持つ一日としましょう。