心理的距離感を縮めないと、上司の言葉は届かない

今日は、4月7日水曜日です。

今日の一言【心理的距離感を縮めないと、上司の言葉は届かない】

以前とある会社さんの研修に、オブザーバとして参加していました。今日は、そこからのネタです。講師の先生がおり、目標の立て方について話をされていました。

  • 過去から現在が、こうだった。だから、これからはこうなるだろう

という目標の立て方がある。これを、探求的な目標というとのこと。

過去から現在の流れをつぶさに探求すれば、もう少し先の未来はこうなるであろう、と想定できるそれを目標にしようという意味のようです。

でも、もう一つの立て方があるとのこと

  • 未来は、とにかくこうなっていたい、という姿を明らかにし、そこから現在をみつめたら、本来はこうなっているべきだろう

という目標の立て方がある。これを、規範的な目標というとのこと。

“あるべき姿=規範”という意味なんだろうな。。。と思いながら聞いていました。

そして、やや熱弁をふるいながら

“じゃ、そのこうなっていない姿とはなにか”

“それが、みなさんの会社の経営理念じゃないのか?”

“それを心に落とし込んだ時、自分が取り組むことが見えてくる。それが、本来取り組むべき目標じゃないのか”

ふんふん、そうだよな、と思いつつそれを聞いている社員のみなさんは、どうであったかというと “???”という状態。

理屈はわかるが。。。でも。。。という状態。もっといえば、“過去自分はどう関わってよいの?”というお顔がたくさん。。。講師の先生の熱いお話は、そのあたりで終わりました。本当は、“おぉ! なるほど!” という強い “引き”の言葉が社員さんから出ることが期待されていたのかもしれませんが、結果的には、その会社の経営者さんが日頃社員さんに言いたい“押し”の言葉に終始という感じで終わってしまいました。

社内研修、講習という場は、カタチの上では、講師から社員さんに、言葉や研修内容を“押す”立場であり、聞いているほうは、“受け身”であることが多いかもしれません。もっと、一般化すると、上司からみて、部下というのも“受け身”の存在。すると“押し”が発生しやすい。その“受け身”である方から、“なるほど、もっと知りたい、もっと聞きたいという“引き”の姿をつくるには、講師であったり、上司、経営者として何が大事なのかなぁ~そんなことを、とても第三者的に見ることができたとても良い場でした。

【今日の目標】

ビジョン、経営理念の話が、うまくつたわらなかったポイントはなんであったのでしょうか。もしかすると、その “押し”で表現されていることが

  □ 社員さんそれぞれにとっては、さほど“強い意味”を感じていないから、

    なのかもしれません。

または、

  □ そこで表現されていることが、どのようにそれぞれにとって

    “大切なこと”なのか

ということも“押されて聞いている”状態では、心に落ちない、ということかもしれません。ここで、ふと思い出したことは、ある工場と工場長のことです。

その工場長さんは、難しい言葉はつかいません。しかし、常に工場で働く人に声をかけつづけています。働いて人たちのモラールも一見してとても高いものを感じます。

そして、なによりも、工場で働いている人と工場長さんの心理的距離はとても近いことが、肌で感じました。

さて、今日のネタの、とある会社さんではどうであったか。社長さんと社員さんの間には、結構な距離感を感じます。すると、

  □ 理念の言葉も大事だが

  □ まず、社員さんそれぞれ、社員さんの現場に近寄る

  □ そこから、社員さんからの”引き”をつくり、距離感を縮める

    (あぁ、この人は私に興味をもってくれている。。。)

ということが社内で、思いや考えを一つにしていく上では大事、ということかもしれませんね。そして、距離を縮める行為は、職場ではたらく一人一人がまず、自分から始めることができる行為でもあるようです。

今日も一日、わが職場・わが社における、人と人との心の距離感をさらっとふり返り、その距離感がさらに縮まるとどんなことが起こり得るか、その明るい雰囲気や未来を

感じ取り、自ら、もう一歩相手に興味をもち、相手からの“引き”をつくることを試みる一日としましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です