今日は8月9日日曜日です。
今日の一言「無駄」
わが家の近所に、価格が安いことで有名なスーパーが あります。 そして、そのスーパーでは“会員カード”を発行しています。この会員カードは“有料”で発行しますが、これをつかうと食料品に限り、3%割引となります。おそらく、数度の買い物で元がとれる金額です。 そして、この会員カードの申し込み書が、なかなかユニークです。
一般的に、このような会員カードには、
◯ 名前、性別、年齢
◯ 住所
◯ 職業
◯ 好きな食べ物
◯ 良く行く店
とかなんとか、いろいろ書かされることが多いかも しれませんね。
しかし、この会員カードではそんなことは一切書く必要がありません。 この会員カードの申し込みで書く情報はたった一つ
◯ 住んでいるところの郵便番号 だけです。
それで会員カードと言える? と、疑問に感じるかもしれませんが、実はこれでまったく問題ないようです。 会員カードには、自動的に番号がついていますからこれで個々の“会員”の区別がつきます。そして、その“会員”がどのあたりに住んでいるか 郵便番号でわかります。
するとその会員がいつ、何を買ったのか、会員番号と照らし合わせると全部わかります。つまり、どの地域の人たちがいつ、どんな商品をいくつ 買ったのかという“傾向”が全部わかります。
このスーパーの本部は、このデータに基づき、各地域に 最適な品揃え(商品と数量)をすれば良いわけです。そもそも、
顧客側の目的は、
◯ 安く買いたい
お店側の目的は
◯ どの地域の人が何を買っているのか知りたい
ということ。 そのための会員カードでは、個人情報となる“名前”や“住所”といった情報は、最初から不必要なデータだったということですね。このようなデータを持っていないことから 最初から“個人情報の保護”なんていう余計な仕事を増やす必要もない、ということにつながります。
安いことで有名なこのスーパーは、 「目的に対して無駄なことは一切しない」ということで、この安さを実現しているようです。
普段のお仕事において、 “この仕事の目的は何か?” “今やっていることは、目的にかなっているのか?”ということを、さらっと振り返りることも、良いことかもしれませんね。
スッキリとした会社では、会社の大きな目的(使命、ビジョン)と、日常の仕事の目的がスッと一本の線でつながっていることが多いようです。 この“線”がつながっていることにより、働く人たちの日々の活動が一つのリズムの上で同期し、組織全体でとして一つの音楽を奏でることができるようです。
この“線”が不安定だったり、途中で立ちきれていると、 一つの音楽にはならず、部分最適が始まり、あちこちで、“無駄”や“衝突”が起きるのかもしれませんね。 大きな目的、小さな目的、そしてそれらの繋がりがはっきりしていることが、成長するスッキリ職場の基盤のようですね。
今日も一日、家庭や職場において、自分が担っている仕事の “目的はなにか?”をお互いに振り返り、また相互に確認することにより、仕事からスッキリと無駄を取り除く 一日としましょう。