今日は11月7日土曜日です。
今日の一言【するべき虫】
“話し合いの冒頭で、 「わが社は、○○○をするべきだと思う。なぜなら。。。。」
で、始まる発言のやりとりが会議で多くなると、要注意”いきなりの、今日の一言ですが、いくつかとても似ているケースを最近拝見することがありましたので、さらっと、分かち合いたいと思います。
会議・話し合いでよく聞く「○○○をするべき、なぜなら。。。」その言葉を解剖すると「解決策の提案」と「原因分析」が確認できます。そして、「原因分析」は、何に対して行われるかというとそれは、「良くないこと」つまり、「問題」です。
「問題」がなぜ、発生しているのか、ということについての仮説が「原因分析」です。
また、「問題」とは何かというとある「事実」があり、その事実に対してなんらかの評価がされているわけです。例えば、“電車が遅れた”という事実は、急いでいる人には、「問題」ですが、ゆっくりと本でもよみながら乗っているひとには、さして「問題」ではありません。
立場や見方により、「問題認識」は異なります。また、問題評価をするためには、事実を正確に知る必要があります。これも、立場や見方により、知り得る事実は異なることが多いようです。すると、先の「○○○をするべき、なぜなら。。。」という言葉は、実はそこで話されていない、暗黙の、「問題認識」(その人が判断した、問題だと思うこと)と「事実確認」(問題と思えた「事実」)の上に成り立っているわけです。
そしてこの二つが話し合われていないと、「○○○をするべき、なぜなら。。。」は、
「ちがう、△△△をするべき、なぜなら。。。」を産みだし、それはさらに「わかってないなぁ。。。□□□だよ」という風に、伝染し自己増殖を始めるようです。
「事実」と「問題認識」がずれが、この自己増殖の餌になっているようですね。
わが家・わが社の話し合いを撹乱させてしまう「○○○をするべき、なぜなら。。。」虫
この虫が、実はひっそりと身近に忍び込んでいないか、時折探してみることも良いかもしれませんね。
ということで、解決策は何かというと、次のステップで話し合いをすることのようです。
(1)私から見えていること(事実)のわかちあい
(2)私が思う良くないこと(問題認識)のわかちあい
ここで、一旦、合意をはかり
(3)原因は何かを探り合い
(4)多様な解決案を出し合い
なすべきことを合意することのようですね。良い合意には、揺るがない「事実」と「問題認識」が不可欠のようです。
今日も一日、お互いが見えている「事実」、そしてお互いが思う「問題」とは何かを話し合い、わかちあうことから、お互いが気持ちよく合意ができる基盤を家庭や職場でつくる一日としましょう。