こんにちは。今日は、5月27日水曜日です。
今日のブログは、いくつかの会社さんの会議の風景から感じたネタです。
ある会社さんは議論好きです。
どんどん議論をします。議論の内容は、もちろん仕事のことであり、議論は紆余曲折しながら進むことが多いようです。
ある程度まで進んだと思ったらちゃぶ台返しがあったり、事実に基づき客観的かと思えば、”ぼくは、こう思う”という主張が入り混じったりなど、なかなか大変ですが、とりあえずは、話題となったことへの処置や対策などの結論がでます。
すると、”それでは、みなさんがんばりましょう”、と、そこで会議は終了です。
ところが、ある別の会社さんの会議の風景は違いました。
やはり、この会社さんも議論が好きです。
議論の内容、進みかた、途中のちゃぶ台がえし、客観と主観のいりまじり状態はまったく同じです。
そして、とりあえずは結論がでますが、ここからが違うのです。
社長さん曰く
”まぁ、この結論はこの結論として、決めた通りにすすめましょう。では、今日のような話題を繰り返さないように、私たちはどう、やり方を変えていくのか話し合いましょう”
すると、先ほどは、仕事の内容や結果そのものについての話し合いだったのですが、今度は、そんな仕事の内容や結果を生み出すプロセスについての話し合いになりました。
どういうやり方、進め方だったから、問題がおきるのか
それでは、どうやったら問題はおきないのか
という仕事の枠組みの話となりました。
やはり、ここでも議論がはじまりますが、先ほどよりは、雰囲気が違います。
どうしたらうまくいくのか
どこが管理ポイントなのか
自分たちの判断基準はどうあるべきなのか
そんな、内省的な雰囲気で話し合いが進みます。
(先ほどまでは、反射的な対話がありました)
最終的には、これまでのやり方と、これからのやり方を対比した図ができあがり、”それでは、みなさんがんばりましょう”で、会議は終了です。
この二つ話し合い最後は、同じように、”それでは、みなさんがんばりましょう”で終わっていますが、その話し合いの結果には、何か本質的な違いがあるのかもしれません。 わが社の会議は、どちらのパターンが多いかさらっと振り返ってみることも良いかもしれませんね。
たとえば、自分という一人の人間が、ある物事を考え悩む抜きながら一つの結論を出したとします。
そして、結論がでたので、”あぁ、すっきり” で終わったとします。
これはちょうど、最初の会社さんの例に似ているかもしれません。
”物事”に対してどうするのか、という結論がでたことで終わりです。
しかし、もう一段上の思考もあるかもしれません。
”そもそも、私は、どのように物事を考え、判断しようとしているのか、なぜ私はここで悩んでいるのか”
という振り返り思考です。
”物事”そのものについて考えるのではなく、そんな物事を自らのまわりに生み出していく自分自身の”思考プロセス”について客観的に見つめ直す、ということです。
ちょうど、二番目の会社さんの会議の後半のようです。
すると、そこからは自分の思考のくせ、意識していなかった価値基準、思考にからんでいる感情など、より自分自身を知ることができるポイントがわかってくるようです。
すると、”次回からは、考え方や基準をこう変えてみよう”という具体的なアプローチも見えてくるかもしれませんね。
品質マネジメントの世界では、物事への処置を、”現品処置”そんな物事を生み出す仕組みの改善を、プロセス改善とか再発防止と呼ぶようですが、案外、職場の会議でも、自分自身の思考においても同じようなことがあるのかもしれませんね。
今日も一日、わが職場における会議、そして自分の思考プロセスにおいて、目線は、”物事”にいっているのか、あるいは、その物事を生み出しているプロセスに向かっているのかをさらっと振り返り、現品処置ではなくプロセス改善に向かうことができる職場、自分づくりを試みる一日としましょう。