価値の水準

今日は7月31日金曜日です。

今日の一言「価値の水準 」

“価値は、水準そのものではなく、水準の違いから測られるものである”

(原典:ダニエル・カーネマン)

ここでいう、水準とは、ある客観的に測れる出来事です。

例えば、

  ○ 利益や損失

  ○ ある仕事の成功や失敗、

  ○ 製品・サービスの品質

  ○ 技術力

といったことです。

そして、私たち人間は、

  ○ 利益がでた、成功した、品質が良い、技術力が 高いから“価値”があり

  ○ 損失した、失敗した、品質が悪い、技術力が低い から“価値”がない と、

   判断しているのではなく、

今の地点からみて、これら出来事や事象が、どちらの方向に 変化したかにより、

“価値”を認知しているとのことです。

そして、事象と変化とこの“価値”の認知変化の相対曲線は、 おもしろい線を描くようです。人は同じ金額を得る場合と損をする場合では、損の方に価値の損失を強く感じるようです。(一万円を拾った場合 と 一万円を落とした場合)

また、利益や品質が高まるにつれ、価値認識は上昇しますが、それはだんだんと頭うちになるようです。(もう、お腹いっぱい状態)

この反対も同じで、 利益や品質が低下するにつれ、価値認識は低下しますが、

これもだんだんと下ぶれの程度が低くなるようです。 (これ以下はないだろうと、感じる状態)

これが、普段の生活や仕事で、どんな意味があるのか というと生活や仕事では、

常に人と人との間にやりとりがあります。そして、やりとりには必ず提供側と受けて側があります。

  ○ 提供する側は、自ら提供するモノの水準が、良いか 悪いかで、判断する際、

    これが“良いか”、”悪いか”という一点だけで判断していることが多いよう

    です。 (なんとか、この仕事をそこそこ果たせた)、(この料理はおいしい)

  ○ 受けている側は、その提供されたものにより、“自分にとっての水準”が

    どう変化したのかにより価値認識をするようです。

例えば、“なんとか、この仕事をそこそこ果たせた” という社員がいた場合、これが、普段あまりできが良くない社員であった場合は、上司は意外な“価値”を感じるようです。(この反対に、普段できが良い場合は、逆に“そこそこの成果”から価値の損失を強く感じるかも)

また、すでにお腹いっぱいの方に“この料理は おいしいよ”と言われても、それ以上の価値は感じないようですね。 つまり、“価値とは、受けてなかの変化から生まれる”ということのようですね。

自ら提供している有形・無形のモノと 相手にとっての“価値”の関係を、さらっと振り返ることも良いことかもしれませんね。

【今日の目標】

例えば、 お腹が空いたときに食料品売り場にいくときと、 お腹がいっぱいのときに食料品売り場にいくときでは買ってしまう食料品の量が異なるようです。お腹が空いている時は、いろんな食材がキラキラしてみえますが、 お腹がいっぱいの時は、そうでもないようです。すると大事なことは、普段の生活や仕事でも、相手に 価値を感じていただく仕事をするためには、相手の状態をしっかりと観察し、 相手が今、どのような”水準”にあるのかを理解することのようですね。

今日も一日、生活や仕事のやりとりの中で、 もう一歩顧客や相手に近づき、相手が一番価値を感じるポイントを肌身で感じるためのささやかな努力を試みる一日としましょう。

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