問題と問い

今日は10月23日金曜日です。

今日の一言【問題と問い】

“「問題」 と 「問い」 は異なる”「問題」とは、良くないことです。すなわち、本来“こうあるべき”なんだけど、そうなっていない、ということですね。ここでは“こうあるべき”が、すでに明確です。また、そうなっていないことが問題なのです。

これに、対して「問い」とは、その“こうあるべき”が未知の状態です。一つ例を出しましょう。「問題」の例は、“顧客から苦情があった。どう、対応しようか?”といった感じ。

「問い」は、“苦情がゼロになる顧客サービスとは、どんなサービスか”といった言葉になります。社内の会議、家族での話し合いで、なにかかみ合わないと感じるときの原因の一つに、この「問題」と「問い」が一つになっているときがあるようです。

例えば、“わが社をさらに良くするために、どんなアイデアでも良いので、提案してほしい”といった質問が経営者から出たとします。ぜひ、自社の例として考えてみましょう。一瞬、答えにつまる感じがしますね。この質問は、「問い」 のようにみえて、実は、「問題」質問です。 

この質問では、“どう良くないのか、どうあるべきか”が問われず、それをスキップして、どうしようか、という点から始まっています。すると“どうあるべきか”のイメージが経営者と社員で一致しているかどうか、整理ができないまま、具体論から話が始まってしまいます。そこに、違和感を感じ、答えにつまる感じがしますね。

先の質問は、次のように変えることができるようです。わが社が、さらに良くなっている状態とは、どんな状態なのか、そこには、どんな可能性があるのか、自由にアイデアを出してほしい”

先ほどよりは、もっといろんな発想が楽しくできそうですね。また、先ほどの、「問題」質問も、“わが社の顧客から重大クレームがきた。内容は○○だ。どう対応すべきか、みんなからアイデアを出してほしい”と、予め問題を明確にしておけば、そこからの対話は順序よく流れるようです。  

職場や家庭での日常の対話において、どうも話がはずまない、かみあわないと思ったとき、 

  ○ 「問い」のふりをした「問題」質問をしていないか

  ○ そこに、自分だけが知っている隠れた前提が組み込まれいないか

を、さらりと振り返ってみることも、よいことかもしれませんね。

  • 今日の目標】

家庭でも、この現象はよくあるようです。例えば休日の朝に、お父さんが“今日はお休みだ!。さぁ、どこに出かけるか話し合おう”といったとすると、その言葉には、すでに“お休みだから、でかけないといけない”という問題が前提に組み込まれていますね。

それよりは、“今日はお休みだ!。どんな休日にしようか?”と“問い”をしたほうが、家族の対話も楽しくスムーズになるのかもしれませんね。

今日も一日、自分だけが理解している前提に気がつき、それを一度下ろすことにより、自分と家族や仕事仲間との対話を、さらに楽しくスムーズにする一日としましょう。

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