今日は8月30日日曜日です。
今日の一言「シナリオ思考」
シナリオ思考 (scenario thinking) という言葉が あるそうです。 簡単にいえば、
“きっと○○は、こうなるであろうと、予測”をしながら事業や仕事を進める ということのようです。もともとは、軍事用語だったようで“もし、わが軍がこうしたら、相手はどうでるか”ということをいくつかのパターンにわけて シミュレーションする、予測しようとする。そんな考えをビジネスの世界でも使うという際に使われる言葉のようですが、
そのシナリオ思考の目的の一つには、“思い込み”を排除するためとのこと。
例えば、私たちは“数年後のことを予測しなさい” といわれると、概ね今の状況の延長を考えるようです。実際、市場環境や技術革新といったことで“こんな風になるかもしれませんよ”と、大きな変化がある可能性を示唆しても“いやいや、そんなことはおきない、ありえない”と“思い込み”で、否定をしてしまうこともある。
しかし、“20年後のことを予測しなさい” といわれると、今の状況から一度切り離して、まったく新しい世の中が出現する可能性に躊躇しないとのこと。 なんとなくわかりますね。
しかし、その20年後の世界はその数年後の世界の 延長にあり、したがい、数年後においても、大きな変化の予兆はすでにあるのかもしれませんが、 数年後のことだけをみているとそれに気がつかない、或いは、気がつきたくないということがあるとのこと。 そうならないために、
- すでに、こうなるであろうと確定している事柄
- 高い確率で、こうなるであろうと予測される事柄
について明らかにし、
- それらをどう認識しているのか
- それらは、どう関係しているのか
- それらは、どんな影響を引き起こすのか
ということを考慮し、いくつかの想定できる長期シナリオに分けて想定していく 。
そして、その長期シナリオからみて、近未来の事業の姿を 逆に落とし込んでいく 。 すると、目の前の出来事に左右されながら、来年の事業計画を いきなり考えるよりは“見通し力”がかなり高くなるとのこと。
すると、人にはどうやら“これまでがこうだったから” 、“その変化は自分にとって都合が悪いから”といった言葉で、予測できる変化に対して盲目になってしまう習性が何気に備わっているのかもしれません。
ということで、わが職場、そして自分自身は、どんなシナリオを予測しながら、日々を過ごしているのかそんなことを、さらっと振り返ることも、良いことかもしれませんね。
この思考 は、この変化の激しい時代においては、個人にあてはめることが良いのかもしれません。普段の私たちも、無意識のうちにシナリオ思考をしているはずです。
ー 天気予報では、雨がふるといっている 、それに備えて、傘をもって外出する
ー 来月は、嫁の誕生日 、それに備えて、プレゼントを今から考えておく
ということも予測可能な将来、確定している将来に対応する 思考のようです。
そんな、予測も対応もしない対応(傘をもたない)は、“出たとこ勝負”と、呼ぶのかもしれません。そして、毎日、出たとこ勝負をやりつづけ、かつ、うまくいきつづける可能性は、やはりかなり低いかもしれません。
なので、人生のシナリオをもつことが、大事ということに なるようですが、いきなりは難しいかも。それよりは、まず、“今日から一週間を予測し、それに対応するベストなシナリオをもちながら仕事や生活をしてみる” そして、“その実現の精度を高める”ということを習慣化する、ということが良いかも。すると、次第にそれが、一ヶ月、3ヶ月、。。。そして一年、 数年と伸ばしていくことができるかもしれませんね。
今日も一日、忙しい日々、また、変化が激しい時代においてふと埋没してしまいそうな、自分自身の将来のシナリオをさらっと意識し、まずは、“今日から一週間”を予測し自分にとっての最適なシナリオを描き、その実現精度を高めることを試みる一日としましょう。