事実と問題

今日は8月7日金曜日です。

今日の一言「事実と問題」

今日は、ある本からの受け売りのネタです。

–(ここから)–

ある高層オフィスビルでの話。 エレベータが多数ありますが、いつも混雑しているのか到着するのが遅いのです。 入居している会社から苦情があり、ビルオーナーは、

エレベータを最新型に変更することにしました。コンピュータで、最適な動きを計算し、混雑を解消する という人工知能を持つ最新型です。

しかし、導入後混雑は解消するどころかますます ひどくなったようです。以前であれば、エレベータは呼びボタンが押されているフロアまで降りたいボタンが押されているフロアまで一方向に上り・下りをしていましたが、この最新型は、定員になったかどうかで、複雑な動きを見せ、なかなかエレベータがこない現象が発生。

驚いたビルオーナーは、エレベータ会社と相談し、いろんな改善を試みますが、どうにもならない。そこで、一度、この人工知能機能を止めました。 問題は解消しないままでしたが、ところが、ある日、あるフロアで突然問題が”解消”したのです。

エレベータの前で待っているのが退屈な女性社員が、そのエレベータフロアに花と鏡をおいてみたのです。すると、花を眺めたり、自分の姿を鏡に映し、自分の身なりを

チェックする人が増えてきました。すると待つ時間が長く感じません。 するとそのフロアからはエレベータが遅いという話が消えてなくなったのです。

これを参考に、各フロアに同じようなものが置かれるようになり いつのまにか“問題”は解消されてしまいました。

–(ここまで)–

この逸話のポイントは、“解決策は何を「問題」ととらえたかにより決まる”ということと“その「問題」とは、人により異なって見える” ということのようです 。

この逸話には、

  ○ ビルのオーナー

  ○ テナントの従業員

  ○ エレベータ会社

が、関与しています。

  ○ ビルのオーナーからすれば“苦情”が問題

  ○ テナントからすれば“遅い”ことが問題

  ○ エレベータ会社からすれば“使えないと言われること”が 問題

ということかもしれませんね。

すると、それぞれの立場からみた解決策を考えそれを 始めてしまう、ということのが良くあるようですね。人工知能はエレベータ会社からみれば、エレベータを使えるように改善することが解決策でも、テナントからみれば、エレベータホールの花と鏡の

ほうが“遅い”と感じることを解消することに役立つ のかもしれませんね。

普段の仕事や生活で“問題だな”と感じたことが よくあります。そんな時、それを書止め、他の人からみたら“何が問題なのか”を頭のなかで、さらっと想像してみることも

良いことかもしれませんね。

(参考文献:”Are Your Lights On ?” )

  • 【今日の目標】

“問題”とは、どうやら、一つではなく、複数の顔を持つようです。 また、問題とはそもそも、あるべき姿と実際の“見え方”の差である、という考えもあるようです。事実そのものではなく、事実の見え方が人によって異なるので、問題への解決策はたくさんある、ということのようです。

そこをある見方で“こうでしょう!”という意見がズドンと落とされると、そこにたくさんのストレスが生まれてくるのかもしれませんね。 そもそも、問題と解決策は人の数だけあるかも。

今日も一日、自分にとって“問題だな”と感じること は、自分がどんな立場だからそう感じるのか、また、その問題に関わる別の立場からみたら、何を問題と感じるのか 振り返り、少しだけ、頭の体操をしてみる一日としましょう。

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